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オンライン資格確認端末を使いこなす-レセコンを経由しない利用

オンライン資格確認接続イメージ エラー対応

オンライン資格確認端末って、電源さえ入れてあれば大丈夫って導入したベンダから聞いているけれど、レセコンからしか操作したことがなくって。いろいろ機能があるようだけどどんな機能があるのかしら。

連携していなくても使用可能なオンライン資格確認端末

オンライン資格確認端末は、レセコンと「連動している」、「連動していない」にかかわらず、オンライン資格確認端末単体で動作可能です。むしろ、単体で動作させるとレセコン連動では気付かなかった機能を発見できるかもしれません。

今までほんの一握りの患者様しかマイナ保険証利用をされていなかったと思われますが、今後2024年12月2日の保険証廃止を見据え、マイナ保険証の利用頻度は増えるものと思われます。利用頻度の少ない今、慣れるためにも積極的にオンライン資格確認端末を使用し、トラブルにも対応できるノウハウを身につけておくとよいでしょう。

単体での利用を習得していればトラブルに強くなる

レセコンと「連動」している場合、どうしても仕組みが複雑になるが故にトラブルはつきものです。そんなときは”オンライン資格確認端末単体利用”の出番です。顔認証付きカードリーダで読み取りができる状態であればオンライン資格確認端末では必ず読み取り結果が表示できます。(マイナ保険証が読み取れないという結果も含めて「結果が表示される」ということです。)
また、レセコンが他の用途で使用中で、割り込みしづらいときでも単体で使用できるようにしておけば操作しやすいですね。今まで出番が少なかったため、KVM切替器(モニタ・マウス・キーボードの共有装置)をつかってレセコンと切り替えて使っていた施設も多いのではないかと思いますが、これを機会にオンライン資格確認端末を常に操作可能な状態にしておいてはいかがでしょうか。(新たにモニタを購入必要な場合があります。導入したベンダに相談要)

そして、万が一「顔認証付きカードリーダ」が故障した場合も「汎用カードリーダ」と呼ばれるFeliCa対応のカードリーダを使用することができます。汎用カードリーダを使用すると、多くの場合「レセコンとの連携」に支障が発生します。具体的には、マイナ保険証を汎用カードリーダで読み取り、資格確認を実施した際、通常xmlファイルという形式でレセコンに情報が自動的に送られるのですが、この挙動が行われなくなります。手動操作による回避策はないわけではありませんが、非常に手間がかかります。(xmlファイルをダウンロードし、所定のフォルダに移動する必要があります。また、レセコンによってはファイル名の相違から顔認証データとして認識せず取り込まない可能性もあり)

汎用カードリーダについての情報ははこちらのページでも紹介しています。

オンライン資格確認端末 単体利用で何ができる?

まずは、連携で実施していた機能は利用可能です。これに加えて「最新の機能が利用可能」と言えるでしょう。医療扶助のオンライン資格確認の本格運用開始日は令和6年3月1日で決定とお知らせがありましたが、レセコンとの連携では必ずしもこの開始日に間に合って提供されるとは限りません。また、医療扶助のデータは登録される時期が自治体によってばらつきがある(遅れる)ことがあるようで、「資格なし」となった場合にレセコンとの連動の問題なのか、そもそも「資格なし」なのかはっきりしないことがあります。このような場合、オンライン資格確認端末で情報を参照すれば連動の問題にかかわらず情報を正しく確認することが出来ます。

また、オンライン資格確認端末は手術・診療・薬剤・特定健診情報の閲覧も可能であり、同意を得た患者様の各情報をPDFデータとして閲覧可能です。(プリンタを接続すれば紙での出力も可能です)

さらに、災害発生時など緊急時には、患者の薬剤情報(処方・調剤情報含む)、手術・診療・薬剤情報(処方・調剤情報含む)、特定健診情報の閲覧がマイナ保険証なしでも可能になる措置がとられます。(地域・期間を限定して解放)
詳細はこちらにある資料を参照ください。

操作マニュアル(災害時医療情報閲覧編)

災害時医療情報の閲覧について

オンライン資格確認をもっともっと利用してほしいとSite Masterは思っています。今までの保険証の仕組みを大きく変えるものであり、DXのためには個人を特定し情報を活用できる仕組みを構築することは大変重要と思います。

反対されている方の意見で「災害時には停電になってオンライン資格確認端末が使えず保険証確認ができないではないか」という発言をされる方がいて、常々残念に思います。停電だけに限らず、様々な要因でオンライン資格確認端末が使えなくなることは想定されるのですが、「停電」に限って言えばそのときはレセコンも、電子カルテも、レントゲンもCTも、MRIも何もかも使えないですよねって。場合によっては、部屋の蛍光灯すらつかないのですから。むしろ、そのようなことが発生した場合に医療機関、患者様双方が運用上困らない仕組みを構築するのがあるべき姿なのではないでしょうか。
災害の場合であっても患者様の情報が医療機関内に限って共有可能であれば避難先で居住地と同様のフォローが可能かもしれません。個人情報の厳密な管理の上、情報の有効な活用をお願いしたいと感じます。

医療扶助の表示も対応済みです

医療扶助(生活保護)のオンライン資格確認は既に始まっています。オンライン資格確認端末のWeb画面は既に対応は完了しており、オンライン資格確認端末単体で使用する限りにおいては追加費用なしに使用可能です。医療扶助対応への補助金もあったようですが、レセコンとの連携を考えなければあえて補助金(全額支給ではないので結局足が出る)を使用して対応することもありません。なお、オンライン資格確認のWeb画面から環境設定が必要なのでマニュアルを確認の上「医療扶助情報」を「利用する」に設定してください。

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