最近徐々にレセコンからの資格問い合わせが遅くなっている様に感じます。どこに相談したら良いかわからなくて困っています。なんとかならないでしょうか。
一般論はさておき実例を
レセコンからの資格問い合わせ(既存の保険が有効であるかの確認)は、レセコンとオンライン資格確認端末の連携動作により実現しています。この連携動作は、ざっくりですが以下の手順で行われています。
- レセコンは、「資格問い合わせ内容(要求ファイル)」をオンライン資格確認端末の共有フォルダ c:\oqs\req に書き込む
- オンライン資格確認端末は、要求ファイルを処理し、システムに対して問い合わせを行う
- オンライン資格確認端末は、システムの問い合わせ結果を処理し、共有フォルダ c:\oqs\res に「資格問い合わせ結果(結果ファイル)」を書き込む
- レセコンは、オンライン資格確認端末の共有フォルダを監視し、結果ファイルが書き込まれたらこれを読み取る
- レセコンは、結果ファイルの内容をレセコン画面に表示する
要求ファイル、結果ファイルはxmlファイルで、大量のデータとはいえず、むしろ小容量(数kbyte~十数kbyteでは?)のデータでありお使いのコンピュータでの処理は一瞬で終わるでしょう。だとすれば、システムへの問い合わせから、問い合わせ結果を得るまでかというと、こちらも思いのほか数秒で結果が返ってきます。(もちろん、システムが急激に遅くなることはあるとは思いますが、今回のテーマ「徐々に遅くなる」にはあたりません)
では、徐々に遅くなるのは何が考えられるでしょう。一つの事例として結果ファイルの残存があげられます。
レセコンとオンライン資格確認端末の連携は ファイルのやりとり で実現していますが、何らかの原因で結果ファイルがレセコン側で処理されず、結果的にファイルが残存する事例があります。レセコンも各メーカによって異なるとは思いますが、「結果ファイルをそのまま残す」、「自らの問い合わせに対する結果ファイルは消す」、「一定以上経過した結果ファイルは消す」など処理にばらつきがあるように思います。
適切に処理しないと、気付かないうちに結果ファイルは溜まるものです。資格の問い合わせだけでなく、照会番号の登録、特定健診・薬剤診療情報の参照など。1日に50人来院したとして、照会番号登録処理(気付かないうちに処理されていることもあり)、情報参照などし、1日100ファイル残存したとすれば、あっという間に数千ファイル蓄積してしまいます。今後は電子処方箋のやりとりも発生するのでファイル数は増える一方です。
いずれにしても、結果ファイルの残存は資格問い合わせが遅くなることに影響がありますので、「徐々に遅くなっている」ということを自覚されているのであれば確認しておくべきです。
結果ファイルの残存 の確認箇所は、オンライン資格確認端末の以下の2カ所です。
c:\oqs\res 問い合わせ結果の保存フォルダ
c:\oqs\face 顔認証データの保存フォルダ
いずれも標準的なセットアップ時のフォルダです。フォルダはオンライン資格確認端末を提供するベンダにより異なる場合があります。数日間の残存で適切に削除が行われていれば問題ありません。むしろシステム導入後の全ファイルが残っているのは改善が必要です。
結果ファイルの残存があった場合はどうする?
結果ファイルはあくまでも要求に対する結果ですので、処理後は不要になります。何日も放置されているのであれば誰かが削除しなければなりません。オンライン資格確認端末導入のベンダか、レセコンベンダに相談いただくしかないように思います。
他に事例があればコメントください
他にも資格問い合わせや、オンライン資格確認端末がが遅くなって「こうしたら改善した」という事例をお持ちの方がいらっしゃいましたらコメントください。
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