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オンライン資格確認端末から一定期間閲覧が可能
オンライン資格確認端末からは、マイナンバーカードを用いて資格確認を行った際に許可をした患者様の「特定健診(過去5回分)」の情報や、「診療情報・薬剤情報(過去3年分)」などの閲覧が可能です。この情報は、情報の保護を目的に指定の時間が経過すると閲覧できなくなります。(通常24時間)
ただ、患者様が許可をしたとしても、診察の場面ですぐに閲覧の操作を行うというのは、数多くの患者様をこなさなければならない医療現場において難易度が高いのではないかと想像します。
このような場面で、オンライン資格確認端末にプリンタが接続されているだけでかなり活用の幅が広がるのではないかと思っています。
プリンタさえあれば上質な体裁で出力が可能
こちらのリンクはオンライン資格確認端末から閲覧を許可した患者様の、特定健診、薬剤情報、診療情報の出力結果サンプルです。いずれも出力結果は視認性が抜群です。オンライン資格確認端末から患者様の各情報のリンクをクリックするとPDFの形式で画面表示されます。
プリンタさえつながっていれば、見たままの体裁でプリントアウトすることが可能です。
個人情報保護との関連もあり
オンライン資格確認端末の画面で確認する上では、一定以上時間が経過すると消えてなくなり、個人情報保護への一定の配慮がなされているように思えます。ただ、紙で印字するという事は適切に処分しない限り残ってしまう状況になります。せっかく質向上に活用可能な情報ですので、医療スタッフの手間を最低限にして、最大限の効果を上げる情報の保存方法が提示できればと考えます。
医療情報閲覧用端末を設置してしまうのも手か
オンライン資格確認端末は、「医療機関とオンライン資格確認等システムの橋渡し」として重要な位置づけであり、少し構築を個人で行うのはハードルが高い気がします。ただ、メインとなるオンライン資格確認端末とは別に「医療情報閲覧用端末」というものをセットアップするのはこの解決策になるかもしれません。セットアップ手順はこちらに掲載されており、オンライン資格確認端末のセットアップ内容を大幅に端折ったものになっています。Windows10 IoT Enterprise 2019 LTSC 64bit版、Windows10 Enterprise 2019 LTSC 64bit 版を使用することを前提に記載されていますが、オンライン資格確認端末がWindows11でセットアップ可能であるという手順書があるのですからおそらく動作するでしょう。(自分はやっていないのにおすすめしてすみません)電子証明書は端末ごとですので、追加で必要になります。
Windows11端末であれば入手も容易で、医療情報閲覧用端末ということであれば、万が一自力導入をトライして失敗しても焦る必要がなく、気長にトライしてみることもできそうです。
オンライン資格確認ポータルサイトの紹介でもプリンタを活用
オンライン資格確認端末を使用しての特定健診、薬剤情報、診療情報の活用例でも「プリントアウトされた情報の活用」が紹介されています。「受付スタッフが付箋を貼ったり」の記載がありますので、現実的な運用では受付スタッフがプリントアウトし、ポイントをチェック、医師がプリントアウトされた情報を確認、という流れになるでしょう。(いちいち医師が同意の有無を一覧から確認しながらオンライン資格確認端末、あるいは医療情報閲覧用端末から閲覧するのは忙しい診療中は困難ではないか)