オンライン資格確認端末が動かない！マイナ資格確認アプリの活用

通信事業者のトラブルによりオンライン資格確認端末が使えない

通信事業者（NTTやIPSec+IKE提供事業者）のトラブルにより、オンライン資格確認の通信が出来ずに通信エラーが発生する場合があります。このような場合は、『患者自身のスマートフォン等からマイナポータルにアクセスし、マイナポータル画面で被保険者資格情報の確認を行う』よう示されています。ただ、現実には、患者自身が窓口でマイナポータルにアクセスするのは難しいのではないかと感じます。（詳細は、こちらの資料から確認下さい。）
実際には、オンライン資格確認端末が使えなくなる要因は多岐にわたり、通信事業者のトラブルによる通信エラーだけでなく院内のネットワーク障害、オンライン資格確認端末の故障、顔認証付きカードリーダの故障など、様々なケースが考えられます。

オンライン資格確認（マイナ資格確認アプリ）を導入しましょう！

オンライン資格確認（マイナ資格確認アプリ）をご存じでしょうか。オンライン資格確認は次の構成で動作可能な簡易的なオンライン資格確認端末です。

• Windows端末、iOS端末、Android端末など
• 上記に接続可能な汎用カードリーダ（端末に内蔵されていればこれを利用）
• インターネットに接続可能な環境

実は、今までは、マイナ資格確認アプリの利用は「柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の施術所等、オンライン資格確認導入の義務化対象外施設、オンライン資格確認導入の経過措置対象施設、健診実施機関等、助産所を対象」とされていました。ところが、こちらの事務連絡資料にあるように「顔認証付きカードリーダーこ故障等の理由により、患者が資格確認できない場合において、モバイル端末当を利用したオンライン資格確認を行うことが可能となった」とあり、ようやくマイナ資格確認アプリが利用可能になったようです。

オンライン資格確認で利用するIP-VPN回線、IPSec+IKE回線は、故障しても自力での復旧、急な回線変更変更は困難です。また、オンライン資格確認専用端末、顔認証付きカードリーダが故障してもすぐには代替が効きません。

こんな時、汎用の端末、汎用のカードリーダに「マイナ資格確認アプリ」をインストール・アクティベーションし、インターネット接続で使用可能になる機器を活用しない手はありません。
「資格確認が出来なくて困る！」ということが発生しない、万全な体制をつくるためにも、早速「マイナ資格確認アプリ」を導入されてはいかがでしょうか。マイナ資格確認アプリのセットアップなど各種資料はこちらのリンクから参照可能です。

オンライン資格確認端末は、セットアップに比較的高度な知識が必要でしたが、マイナ資格確認アプリは、「インターネットに接続可能な端末があれば、アプリをダウンロードして、いくつかの設定をすれば動作可能」という仕組みです。ベンダに頼ることなく、機材さえ用意すれば導入可能であることが大きなメリットです。

故障時の備えを万全にするために

回線の故障や、オンライン資格確認端末、顔認証付きカードリーダーの故障でオンライン資格確認は使用できなくなります。これに備えての「マイナ資格確認アプリ」の導入ですが、オンライン資格確認の故障時の備えを万全にするためにはどのような点を考慮すれば良いでしょうか。

• 回線は別の回線を用意すること
  既存のオンライン資格確認とは別の経路にする。例えば、フレッツ回線を基盤とするオンライン資格確認の回線であった場合には、フレッツを使用しないインターネット回線を用意する。具体的には、LTE回線を使用するなど。（Android端末やiPhoneにSIMを挿して接続するなど）
  
• 普段から故障時を想定し、つかいこなしておくこと
  いざ故障時に使おうとしても、結局「慣れていない運用で使い方がわからない」となるとどうにもなりません。普段の運用に、「1日1回は使ってみる」を組み込み、使い方に慣れておくことが肝心です。
  
• 複数の端末にセットアップしておくこと
  マイナ資格確認アプリは導入する端末台数は自由度が高いようです。それならば、例えば固定用としてWindows端末、停電時や別の場所（発熱患者の別室など）でも使えるよう、Android端末やiPhoneといった複数の端末に導入しておけば万全の体制を整えることができるのではないでしょうか。