オンライン資格確認ではマインバーカードを使用した患者の同意を得られれば、特定健診、薬剤・診療情報が閲覧可能です。ただ、オンライン資格確認端末は顔認証付きカードリーダとの接続が必要であることから、主に受付に設置されているこのではないでしょうか。オンライン資格確認端末が電子カルテシステムと連動し、かつその電子カルテシステムが特定健診、薬剤・診療情報の閲覧機能を提供している場合は診察室においても閲覧可能ですが、そのような仕組みがない場合はどうすれば良いでしょう。
一つの提案としては、「医療情報閲覧用端末」を診察室に設置することです。医療情報閲覧用端末はこちらの資料にあるセットアプ手順で構築することができます。すでにオンライン資格確認端末が設置されているという前提であればWindows端末、電子証明書と、オンライン資格確認端末と同一のLANに接続できる配線が診察室まで伸びてきていればよいかと思います。工事に高額の費用がかかるのであれば、途中を無線LANアダプタで接続しても良いでしょう。
手順書にある「ブラウザー設定ツール」ですが、何かとベンダーから入手させようとしているのですが、実際に配布しているのは医療機関等ONSという厚労省が関連するサイトです。
実際に何をしているかというとレジストリの設定で、エクスプローラ、Edgeの設定を変更しています。
- ブラウザ終了時に閲覧の履歴を削除する設定(参照)
- ページ履歴の保存日数を0に(参照)
- アプリケーション キャッシュをクライアント コンピューターに保存できなくする
- アドレスバーのオートコンプリートを無効にする(参照)
- フォームのオートコンプリートを無効にする(参照)
- フォームのユーザ名・パスワードのオートコンプリートを無効にする(参照)
- reg add “HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings” /v “SecureProtocols” /t REG_DWORD /d “2688” /f
- ブラウザを閉じたときにTemporary Internet Filesを空にする(参照)
- Internet Explorer アドレス バーと [ファイルを開く] ダイヤログでインライン オートコンプリートを使用しない(参照)
- エクスプローラーのインライン オートコンプリートを使用してダイヤログを実行を無効に(参照)
- 検索候補を有効にするを無効に(参照)
- “https://hweb.oqs-st.onshikaku.org”のポップアップウィンドウの許可(参照)
- reg add “HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Edge” /v “DefaultPopupsSetting” /t REG_DWORD /d “1” /f
- パスワードをパスワード マネージャーに保存できるようにするを無効に(参照)
- Edge の終了時に閲覧データをクリアする(参照)
- Edgeのアドレスのオートフィルを無効にする(参照)
- Edgeの履歴の保存を無効にする(参照)
これらの設定内容はベンダーがサポートできる内容ではありません。何故に厚労省はベンダーから入収集させるかのような手順書になっているのかが疑問です。サポートをベンダに丸投げしたいとしか思えません。